138 よく、覚えているわねー。 私、最近、忘れっぽくて・・・
二人は同じ年齢なのに、この記憶力の違いはどうしておきるんでしょうか?
若いころ猛勉強してきたのでしょうか。
年をとると誰でも忘れっぽくなりますね。
しかし記憶力は脳の性質を知りうまく活用していけば向上していくようです。
ではどうやって?
人は流動知能と結晶知能という2種類の知能を備えています。
流動知能は計算スピードやパッと判断する能力でこれは残念ながら加齢と共に落ちていきます。
結晶知能は理解を深めていく能力でこれこそは日頃の行いで老化を防ぐことができるようです。
記憶力は結晶知能になります。(明治学院大学 佐藤眞一教授)
何かを記憶していくには誰でも次のような段階を経ていきます。
- 見る、聞く、体感する、などの情報入力(ストレートに脳へインプットされる)
- そのまま前頭葉に送られ印象的な順にランク付けされ低いものは記憶から遠ざかる。
- 上位ランキングされたものが海馬に送られ短期記憶となる
- 「感激した」「よかった」と口に出したり思い出したりすると長期記憶として定着する。
感激、感動した事柄は長期記憶に保存されやすくなります。
同じ体験をしているのに覚えている人と覚えていない人の違いはこの「感動」にあるようです。
ワクワクしながら物事に当たれば水滴ひとつでも記憶に定着していきます。
たとえ宇宙旅行しても感動が薄ければことごとく忘れ去ってしまうようです。
「子供ってよく覚えているわよね」とよく言われるのは子供の脳が成長段階にあることにも増して、体験することが新しいことだらけで刺激に満ちているからのようです。
大人は素晴らしい体験をしても「前と同じようだな」と感じるとそこで記憶保存が下位ランクとなりやがて忘れ去ってしまいます。
新しいことをチャレンジし、ワクワク体験しましょうとこのコラムでも何度か書いてきました。
そういうことを繰り返すと「次はこうしよう、あそこに行ってみよう」と記憶が何度も繰り返されるので定着度も増して、「よく覚えているわねー」と言われるようになるようです。
忘れっぽいと無感動は一対のようですね。
どんどんチャレンジして脳を活性化して若さを保ってください。