109 人間の能力
日ごろ当たり前のようにやっている離れ業・・・「ドライブ」。
時速80kmで走りながら、流れ行く景色を楽しみ、分岐点で正しい道を選び出し、
音楽とエンジンの音を同時に聞き分け、お菓子をつまみ、ドリンクを楽しむ。
時々窓を開け、外の風の心地よさを皮膚で感じ、ちょっと湿っぽいなどと判断する。
漂ってくる潮の香りや新緑の香り、悪臭やエンジンからの異臭を嗅ぎ取ってしまう・・・。
五感をフル活動させ、時には何の根拠もないのに「ちょっと間違ったかもしれない」などと
第六感まで働かせてしまう。
皆さん普通にやっていますけど これ、ちょっと考えるとすごい能力です。
いくらコンピューターが発達してきても絶対に真似のできない人間の能力です。
人間の脳というものは精巧で超高速です。
見る、聞く、など無意識に飛び込んでくる情報処理能力は一秒間に1100万ビット。
それを全部無意識で処理しています。
コンピューターがやっと64ビットになりましたから その能力は17万倍にもなります。
この人間の能力は寿命まで活動し続けます。
脳科学者 池谷裕二氏は、脳は年齢には関係なく鍛えれば70歳を超えても向上し、記憶の蓄えが創造力につながっていくと言いました。
記憶力が落ちたと思うのは錯覚で、情熱や感動が薄れていくことでそう感じてしまうらしい。また、筋肉もいくつになっても鍛えれば太くなるという。
ただ使わないでいると筋肉落ち量は年齢と共に早くなっていくそうだ。
だから「ちょっときつくなったから」といって負荷を減らしてしまうと弱っていくといいます。
この素晴らしい働きは消化から吸収、排泄までと身体の中でも活躍し続けています。
医学や薬はいわばコンピューターと同じでデータを積み重ねて作り出したもの。
大自然が作り上げた人間の能力には遠く及びません。
良い栄養と習慣を続け、この人間のはかり知れない力を維持し続けてください。
ドライブすることと同じように、誰もが正しく動くようにプログラムされています。