113 女性のゴール、男性のゴール
「おばさんは、元気だよなー」とよく耳にします。
繁華街やランチ会、旅先などでは女性のパワーが目に付きます。
ご年配の方で楽しそうに談笑している多くは女性。
ご夫婦の場合にはご主人がトボトボと後を付いていく姿がよく見受けられます。
これはとりまく環境が女性の感性をくすぐるものが多くなったこともありますが、言ってみれば女性が元気なのではなく、男性に元気がないのです。
10km競技のランナーは10km到達で一歩も動けないように倒れこみます。
20km競技のランナーは10km地点ではまったく問題なく元気ですが20kmにたどり着くと体力の限界に達しこれ以上走れそうもありません。
42kmのフルマラソンランナーは10km、20km地点は難なく走り通過しています。
この3者に競技者としての優劣はありませんね。設定されたゴールが違うだけですよね。
現在、多くの男性には60歳という定年があります。
仕事を始めた20代の頃から60歳というゴールが設定されています。
働き続けて50歳にもなると「ラストスパートだ」と力を振り絞り走る人もいれば、「もう追いつけない」とあきらめて歩いてしまう人もいます。
どちらが良いかわかりませんが、「もうすぐ終わりだ」と思っていることは同じです。
ゴールに到達するとランナーのごとく疲れ果ててしまう人が大勢います。
これまでの長い仕事人生はここで一旦修了してしまいます。
「第二の人生は趣味で」などといってもそれは多くの場合、さんざん走りこみ燃え尽きた後の余暇となってしまいます。
女性には出産や子育てなど人生の区切りはありますがゴールはありません。
女性のゴールは人生の終末期、それは80歳、90歳、100歳へと続きます。
労働人口の減少で1億総活躍社会などと心地よいフレーズが飛び交っています。
そんな政策に乗るわけではなく、男性もゴールを先へ先へと伸ばす工夫をしてみませんか。
人生の終末期まで元気でいるための人生設計です。
そのために必要なことは1にも2にも健康ですね。